年齢を重ねるにつれて、鏡を見るたびに「ほうれい線が目立ってきた」と感じ、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ほうれい線が目立つ原因は一つではありません。肌のたるみや筋肉のクセ、紫外線ダメージ、生活習慣の乱れなど、さまざまな要素が関係しています。
この記事では、ほうれい線ができる原因やセルフケアでできる対策、さらに専門クリニックで受けられる施術の中で、効果が期待できる方法について詳しく解説します。
ほうれい線へのアプローチとして注目されている方法に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ほうれい線が目立ち始めるタイミングは人によって異なりますが、加齢とともに少しずつ変化を感じる方が多い傾向にあります。
肌の変化だけでなく、筋肉や骨格、生活習慣など、さまざまな要因が関係しているためです。
ここでは、ほうれい線ができる主な原因について解説します。ご自身の状態を知り、適切なケアや対策を見つけるのに役立ててください。
年齢を重ねると、皮膚の弾力を保つコラーゲンやエラスチンが減少し、肌全体のハリが失われます。
その結果、頬の皮膚や皮下脂肪が重力によって下がり、口元のたるみが目立つ原因となります。
さらに、顔の骨格も少しずつ変化し、支えとなる骨のボリュームが減るため、皮膚や脂肪が支えを失い、線状のくぼみが目立ちやすくなります。このような構造的な変化は、ほうれい線が深くなるひとつの要因です。
ほうれい線は、加齢やたるみだけでなく、日常の表情のクセによっても深くなるケースがあります。
特に口元を大きく動かす笑顔や話し方のクセがある方は、同じ部位の筋肉を繰り返し使うため、皮膚に折り目のような線が定着しやすくなります。
本来、表情筋を使うのは顔の印象を豊かにするために必要なものです。しかし、使い方に偏りがあると一部の筋肉に過剰な負荷がかかり、皮膚が引っ張られるような状態が続いてしまう恐れがあります。
肌は外部の刺激に日々さらされていますが、その中でも特に影響が大きいのが紫外線と乾燥です。
紫外線を長時間浴び続けると、肌の内部にあるコラーゲンやエラスチンが破壊され、弾力やハリが失われやすくなります。
乾燥によって肌のバリア機能が低下すると、肌表面が硬くなり細かなしわが目立ちやすくなります。表情を動かした際にできる折れジワが定着し、ほうれい線として深く残る恐れがあるため注意が必要です。
乱れた食生活や運動不足は、肌の老化を早め、ほうれい線が目立ちやすくなる原因につながります。体の内側の健康が損なわれると、肌のハリや弾力が失われやすくなるためです。
栄養バランスの取れていない食事が続くと、肌の土台を支えるコラーゲンやエラスチンの生成がうまくいかず、弾力の低下やたるみになります。
さらに、運動不足によって血流や代謝が悪くなると、老廃物が肌にたまりやすくなり、ターンオーバー(肌の生まれ変わり)にも悪影響を及ぼす可能性があります。
一度目立つようになったほうれい線を、セルフケアだけで大きく改善するのは難しいかもしれません。とはいえ、日々のケアや生活習慣の見直しによって、進行をゆるやかにしたり、目立ちにくい状態を保てたりする効果は期待できます。
この章では、ほうれい線の予防につながると考えられているセルフケアの方法をいくつか紹介します。
将来的にほうれい線ができる・深くなるのをできるだけ抑えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ほうれい線対策として、マッサージや表情筋のトレーニングを取り入れる方もいらっしゃるでしょう。筋肉を鍛えたり、血行を促進したりすると、肌のハリを保つのに役立つという考え方もあります。
ただし、やり方によっては逆効果になる可能性もあります。たとえば、力を入れすぎたマッサージや表情筋のトレーニングです。
力の強いマッサージは、肌への摩擦や刺激が強くなり、たるみを助長する恐れがあります。
表情筋のトレーニングでは、特定の筋肉ばかりを動かすとバランスが崩れ、表情のクセが固定化されてしまうリスクもあります。
セルフケアでマッサージやトレーニングを取り入れる際は、方法や頻度を慎重に見極めることが大切です。肌に負担をかけずに続けられる範囲で、無理のない習慣として取り入れるようにしましょう。
毎日のスキンケアや紫外線対策は、肌のコンディションを整えるだけではなく、ほうれい線の対策のためにも大切な習慣のひとつです。
紫外線は、肌の奥にあるコラーゲンやエラスチンを傷つけ、たるみやシワの原因になりやすいため、季節を問わず日焼け止めやサングラスなどでの予防も重要です。
乾燥が続くと表面に細かなしわが現れやすく、次第に深いしわやほうれい線へと進行するリスクも高まります。
保湿成分を含む化粧品や、刺激の少ないクレンジングを取り入れ、肌への負担を抑えながらケアを継続しましょう。自分の肌質に合ったアイテムを選ぶのは、日々のケアを効果的に続けるための大事なポイントです。
ほうれい線の進行をゆるやかに保つためには、日々の生活習慣の見直しも欠かせません。肌は、食事や睡眠、運動などの体全体の状態を映し出す鏡のような存在です。
栄養バランスの取れた食事を心がけると、肌の再生に必要な成分が補われ、うるおいやハリを保ちやすくなります。また、質の良い睡眠をしっかりとると、肌のターンオーバーが整い老廃物も排出されやすくなります。
日々のスキンケアや生活習慣の見直しは、ほうれい線の予防や進行をゆるやかに保つために意識したいポイントです。しかし、一度深く刻まれたほうれい線は、セルフケアだけでは変化を感じにくい場合もあります。
そのため、セルフケアでは対応が難しいと感じ、美容施術を検討される方も少なくありません。
ほうれい線に対する施術は、「ヒアルロン酸を注入する方法」「光を照射するタイプの施術」など、メスを使わずに受けられる選択肢が増えています。短時間で施術が完了するケースも多く、仕事や家事で忙しい方でも取り入れやすい点が特徴です。
次の章では、ほうれい線へのアプローチとして活用されている代表的な美容施術を紹介します。それぞれの特徴を知り、ご自身に合った方法を検討する際の参考にしてみてください。
美容クリニックでは、ほうれい線のお悩みにアプローチする施術がいくつか用意されています。注入や照射といったメスを使わない方法も増えており、初めての方でも取り入れやすい施術もあります。
ここでは、ほうれい線の改善に用いられる代表的な美容施術について紹介するので、特徴を比較してみましょう。
ほうれい線へのヒアルロン酸注入は、気になる部分に肌にうるおいやハリ感をサポートする成分を直接注入し、くぼみを内側から持ち上げ、線を目立ちにくくする施術です。
使用するヒアルロン酸の種類によって、質感や持続期間に違いがあります。当院では、目的やご希望に応じて複数の製剤から選ぶことが可能です。以下の表で代表的な製剤の特徴を紹介します。
種類 | 特徴 | 持続期間 |
ダイヤモンドフィール | 日本製原料使用。価格が比較的安く、しこりになりにくい | 約1か月〜6か月 |
ジュビダームビスタ ウルトラXC | 厚生労働省認可の製剤、自然な仕上がりで浅いシワに向いている | 約9か月〜12か月 |
ジュビダームビスタ ボリフトXC | 肌になじみやすく、深いほうれい線にも向いている | 約12か月〜18か月 |
施術は短時間で完了し、ダウンタイムも少ないため、忙しい方や美容施術が初めての方にも選ばれやすいのが特徴です。注入直後から効果を実感できる他、注入する量を調節できるため、自然な印象に仕上げやすいのも特徴といえるでしょう。
さらに詳しく知りたい方は、当院のヒアルロン酸注射によるほうれい線治療のページもご覧ください。
ほうれい線への脂肪注入は、ご自身の体から採取した脂肪をほうれい線部分に注入し、ボリュームを持たせて線を目立ちにくくする施術です。太ももやお腹などから採取した脂肪を加工し、必要な部分に丁寧に注入していきます。
自分の細胞を使うため、異物による副反応が起こりにくいのがメリットです。定着した脂肪は時間が経っても残りやすく、ヒアルロン酸に比べて長期的な効果が期待できるといわれています。
ただし、脂肪の定着には個人差があり、まれに吸収されやすいケースもあります。術後に腫れや内出血を生じるリスクもあるため、数日間のダウンタイムを見込んでおくと安心です。
ほうれい線への脂肪注入について詳しく知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
糸リフトは、特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚を内側から引き上げるリフトアップ施術です。皮膚を内側からしっかりと引き上げるため、フェイスラインがすっきりとし、ほうれい線の深さが目立ちにくくなる効果が期待されます。
糸の種類や本数によって仕上がりの印象が変わるため、医師と相談しながら最適な本数を選ぶのが大切です。
当院で取り扱っている糸の種類や、具体的な治療内容について詳しくは下記をご確認ください。
リジュランは、サーモンのDNAから抽出したポリヌクレオチド(PN)を主成分とする注入治療で、肌の自己修復力を高める働きがあるとされる施術です。
特に、加齢やダメージで弱った肌の再生を促す効果が期待されており、ほうれい線に悩む方にも注目されています。
肌の真皮層へのアプローチで、コラーゲン生成を促し、肌全体のハリや弾力を取り戻しやすくします。ヒアルロン酸のように直接的なボリュームアップではなく、時間をかけて肌そのものを底上げするようなイメージです。
そのため、即効性よりも肌質改善やナチュラルな変化を求める方に向いていると言えます。繰り返しの施術によって、乾燥しやすい肌や細かいシワにもアプローチできる点が特徴です。
リジュランについて詳しく知りたい方はこちらもぜひご覧ください。
ハイフ(HIFU)は、高密度焦点式超音波を肌の奥深くに届け、引き締めやリフトアップ効果が期待できる施術です。皮膚を切らずに行えるため、たるみケアの新しい選択肢として注目されています。
ほうれい線の原因となるフェイスラインのゆるみに対して、肌の土台にあたるSMAS層(表在性筋膜)にピンポイントで働きかけ、内側からの引き上げを目指します。
施術後のダウンタイムはほとんどなく、メイクや外出も当日から可能です。1回の施術でも変化を感じる方もおり、継続するとより引き締まった印象を保ちやすくなります。
実際にどのような変化が得られるのかは、施術を検討するうえで多くの方が気になるポイントです。当院では、ヒアルロン酸注入をはじめとする各種施術によって、ほうれい線のお悩みに寄り添った治療を行っております。
ここでは、当院で実施した症例の一部を紹介します。施術前後の変化や仕上がりの印象をご覧いただき、治療を検討する際の参考になれば幸いです。
施術内容 | ヒアルロン酸 / ほうれい線・貴族(ヒアルロン酸) |
施術料金 | 【ヒアルロン酸】 19,800円〜88,000円 【ほうれい線・貴族(ヒアルロン酸)】 19,800円〜88,000円 |
副作用・リスク | 【ヒアルロン酸】 薬剤アレルギー、腫れ・内出血、感染、血液の循環不全、穿通によるヒアルロン酸の漏出など 【ほうれい線・貴族(ヒアルロン酸)】 薬剤アレルギー、腫れ・内出血、感染、血液の循環不全、穿通によるヒアルロン酸の漏出など |
こちらの症例では、ヒアルロン酸を小鼻の横のくぼみ(貴族部位)に注入し、ほうれい線を目立ちにくくさせて自然な仕上がりを目指しました。
ほうれい線を目立ちにくくさせてふっくらとしたボリュームを持たせると、口元の影がやわらぎ、全体的に明るく若々しい印象になります。
加齢とともに目立ちやすくなるフェイスラインのたるみにもアプローチでき、肌にハリが出たため、より引き締まった印象を感じられる仕上がりになりました。
施術内容 | ヒアルロン酸 / ほうれい線・貴族(ヒアルロン酸) |
施術料金 | 【ヒアルロン酸】 19,800円〜88,000円 【ほうれい線・貴族(ヒアルロン酸)】 19,800円〜88,000円 |
副作用・リスク | 【ヒアルロン酸】 薬剤アレルギー、腫れ・内出血、感染、血液の循環不全、穿通によるヒアルロン酸の漏出など 【ほうれい線・貴族(ヒアルロン酸)】 薬剤アレルギー、腫れ・内出血、感染、血液の循環不全、穿通によるヒアルロン酸の漏出など |
こちらは、ヒアルロン酸注入によってほうれい線の印象をやわらげた症例です。ほうれい線が気になるとのことでご来院され、診察のうえ、2〜3ccのヒアルロン酸を注入しました。
施術では、ほうれい線のくぼみに沿ってヒアルロン酸を注入し、肌表面のなめらかさと立体感のバランスを整えました。注入直後からふっくらとした変化が実感しやすく、メイクでは隠しにくい深いほうれい線にも対応しやすい施術です。
美容施術を検討するうえで、多くの方が気になるのは「どのクリニックで受けるか」という点ではないでしょうか。
施術内容や効果だけでなく、医師の技術やアフターケアの体制など、安心して任せられる環境かどうかも重要な判断の要素です。
当院では、これまで数多くのほうれい線に関するご相談に対応してきた経験を活かし、一人ひとりの患者様の状態に合わせた治療をご提案させていただきます。
ヒアルロン酸注射は、わずかな注入量の違いや角度によって仕上がりに大きな差が出る繊細な治療です。そのため、経験や技術に基づいた判断が欠かせません。
当院では、施術経験が豊富な医師が担当し、患者様の骨格や筋肉の位置、皮膚の厚みを的確に見極めながら、自然な仕上がりを目指して施術を行っています。
どの部位にどれくらい注入すべきかを見極めることはもちろん、不自然なふくらみや左右差が出ないよう丁寧に調整しながら進めるため、初めての方でも安心してお任せいただけます。
ほうれい線の原因や目立ち方は、次のような要因によって一人ひとり異なります。
・年齢
・生活習慣
・表情のクセ
・骨格の違い など
そのため、どの施術が合うかを見極めるには、的確な診察やカウンセリングが不可欠です。
当院では、豊富な施術経験を持つ医師が診察を行い、ヒアルロン酸注入をはじめ、糸リフトやハイフなどさまざまな選択肢の中から、状態やご希望に応じた最適な方法をご提案させていただきます。
不要な施術を無理におすすめすることはありません。「必要な部分に、必要なだけ」を基本とし、自然でバランスの取れた仕上がりを重視しています。初めて美容医療を受ける方にも、安心してご相談いただけるよう丁寧な対応を心がけています。
美容施術を検討される際、多くの方が気にされるのがダウンタイムです。とくに顔まわりの施術では、施術後の腫れや内出血が生活に影響しないか、不安に感じる方もいらっしゃいます。
当院では、事前にダウンタイムの目安や経過についてわかりやすくご説明し、不安なく治療を受けていただけるよう努めています。
施術後に赤みや腫れが出た場合も、医師が状態を確認しながら適切に対応いたしますので、気になる点があればいつでもご相談ください。
当院では、カウンセリングから施術、アフターケアまでを一貫して行い、患者様一人ひとりの状態やご希望に合わせたご提案を心がけています。
無理に施術をすすめることはなく、不安や疑問をしっかり解消したうえでご検討いただけるような環境です。
ほうれい線が気になり始めたけれど、どの施術が自分に合っているのか分からず悩まれている方や、まず話を聞いてみたい方など、どうぞお気軽にご相談ください。